水辺や水中の動植物

水生・湿生植物

○浮遊植物(根は水底に固着せず、水面に浮いている)

アオウキクサ(ウキクサ科)
 
一年生の浮遊性の水草で水面に浮かぶ。葉状に変形した平たい茎(葉状体)とその裏面から糸状にのびる長い根からなる。全体はウキクサより小形で表裏とも緑色。葉状体からでる根はウキクサとちがって一本だけである。生育期間は春から秋。

アカウキクサ(サンショウモ科)
 
水面に繁殖する浮遊性の水草で多年草。ウキクサ科のウキクサ類とちがって水生のシダ類である。茎は羽状に分枝し葉をつける。葉が並んだ様子はヒノキの葉をおもわせる。冬季には葉が赤色に帯びこの名がある。生育期間はほとんど通年。

ウキクサ(ウキクサ科)
水面に浮かぶ小形の水草。茎が葉状に変形した広倒卵形の葉状体からなる。表面は緑色で光沢がある。裏面は紫色。裏面からは多数の細い根が垂れ下がる。先端には根のうがある。葉状体の一部に新しい芽をつけ、つぎつきと離れて繁殖する。秋の終わりにできた芽は水底に沈み、春に水面に浮かんで生長を続ける。

トチカガミ(トチカガミ科)
湖辺の水域に見られる多年草の水草。葉は丸く質はやや厚く、光沢がある。裏面には空気の入った袋があり、海綿状にふくれ、浮きやすくなっている。葉柄はながく、茎に連なる。株もとから根を伸ばす。株もとからストロン(ほふく茎・走出枝)を伸ばして新しい株をつぎつぎと繁殖する。長い花柄を伸ばし、その先に白色の3枚の花弁の花をつける。

ヒナウキクサ(ウキクサ科)
葉状体はアオウキクサより小さく、細長い鎌(かま)状である。根の数は1本。

ホテイアオイ(ミズアオイ科)
熱帯アメリカ原産の帰化植物。多年草。株もとから根を出す。また、ストロン(ほふく茎・走出枝)を伸ばして新しい株をつくって繁殖する。葉は束生鮮やかな緑色で、光沢があり、肥厚する。葉柄には倒卵形の浮き袋(フロート)があり、水面を浮遊する。葉の間から茎が出て淡紫色の花をつける。

ボタンウキクサ(サトイモ科)
最近、琵琶湖や周辺の水域に広がりつつある。熱帯アフリカ原産のサトイモ科の帰化植物。鑑賞用に移入されたものが、自然界に放たれ繁殖しだしたものと思われる。ロゼット状に葉を広げ、水面に浮かぶ。根元から走出枝を出し、新しい株をつくる。葉には軟らかい毛が密生する。夏のころ、仏炎包につつまれた小さい花をつける。


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