(目的)

第1条　この条例は、犯罪、事故から市民の安全と安心を確保するため、防犯、事故防止に必要な基本理念を定め、ならびに市、市民および事業者の責務を明らかにするとともに、市民の防犯、事故防止意識の高揚と自主的な防犯、事故防止の推進を図ることにより、安全なまちを築き、もって現在および将来の市民が安心して暮らすことができる社会を実現することを目的とする。

(定義)

第2条　この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(基本理念)

第3条　市、市民および事業者は、その機能および能力を生かし、それぞれの役割を果たしつつ相互に補い合い、協働することにより、すべての人が安心して暮らすことができる安全なまちづくり(以下「安全で安心なまちづくり」という。)を推進するよう努めなければならない。

(市の基本的責務)

第4条　市は、前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、市民の安全意識高揚のための啓発活動、生活の安全と安心を確保するための環境整備等、総合的な生活安全対策の実施に努めなければならない。

(関係行政機関等との連携)

第5条　市は、基本理念にのっとり、安全で安心なまちづくりを推進するため、常に国、県および市の区域を所轄する警察署、消防署その他該当事項の実施に関係する行政機関等(以下「関係行政機関等」という。)と緊密に連携を図るとともに公共的団体および事業者との連携に努めるものとする。この場合において、市は、必要があると認めるときは、公共的団体および事業者との間に安心で安全なまちづくりに関する協定を締結することができる。

(市がとるべき非常時の措置)

第6条　市は、非常時においては、関係行政機関等とともに市民、公共的団体および事業者の協力を得て、必要な措置を講じなければならない。

(警報等の発令)

第7条　市は、市民に重大な影響を及ぼす犯罪、事故等が発生した場合、関係行政機関等と連携し、速やかに市民に対し多発注意報、多発警報等を発令するものとする。

(市民の基本的責務)

第8条　市民は、基本理念にのっとり、常に安全に関する知識および技術を習得し、身辺の安全に係る点検を行い、その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(市民がとるべき非常時の措置)

第9条　市民は、非常時においては、相互に協働し積極的に活動するとともに、市が講ずる措置が効果的に行われるよう協力しなければならない。

(事業者の基本的責務)

第10条　事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、地域の安全活動の推進に必要な措置を講ずるとともに、市が実施する施策に協力しなければならない。

(事業者がとるべき非常時の措置)

第11条　事業者は、非常時においては、その従業員や施設の安全の確保に努めるとともに、その機能および能力を活用して、積極的に市民の安全に貢献しなければならない。

(連絡または協議機関の設置)

第12条　市は、この条例の目的を達成するために、連絡または協議する機関を設けることができる。

(良好な地域づくりの推進)

第13条　市は、生活安全に配慮した安全で安心なまちづくりの推進を図るため、推進団体等の育成に努めるものとする。

(委任)

第14条　この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。