○守山市景観条例
平成20年3月27日
条例第11号
目次
第1章 総則(第1条―第6条)
第2章 景観計画の策定等(第7条―第10条)
第3章 景観法に基づく行為の届出等(第11条―第15条)
第4章 景観重要建造物および景観重要樹木(第16条―第19条)
第5章 景観アドバイザー等(第20条―第21条)
第6章 表彰(第22条)
第7章 守山市景観審議会(第23条―第24条)
第8章 雑則(第25条)
付則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、守山市における良好な景観の形成を推進するため、景観法(平成16年法律第110号。以下「法」という。)の施行に関し必要なことを定めることにより、潤いのある豊かな生活環境の創造および個性的で活力あるまちづくりの実現を図り、もって市民生活の向上ならびに市民経済および地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。
(基本理念)
第2条 市、市民および事業者は、比良・比叡の山並みおよび三上山の眺望を確保しつつ、琵琶湖、野洲川および田園の風景を保全し、ならびにホタルが舞う緑豊かな市街地景観を創出する等、三者が協働し、守山市固有の景観を守り、育て、創り、市民が誇りと愛着を持てる「のどかな田園都市」に相応しい景観形成を推進するものとする。
(1) 建築物 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。
(2) 工作物 土地に定着する工作物その他の工作物で規則で定めるものをいう。
(市の責務)
第4条 市は、第2条の基本理念にのっとり、良好な景観の形成に関する施策を総合的に策定し、および実施しなければならない。
2 市は、景観法その他の良好な景観の形成に関する法令による制度を積極的に活用し、景観の形成に関する施策の実効性を高めなければならない。
3 市は、道路、河川、公園、広場その他の公共施設の整備に当たっては、良好な景観の形成に先導的役割を果たさなければならない。
4 市は、市民および事業者が良好な景観の形成に積極的な役割を果たすことができるよう、良好な景観に関する知識の普及および意識の高揚を図らなければならない。
(市民の責務)
第5条 市民は、第2条の基本理念にのっとり、自らが景観の形成の主体であることを認識し、自主的かつ積極的に良好な景観の形成に努めなければならない。
2 市民は、市が実施する良好な景観の形成に関する施策に協力しなければならない。
3 市民は、良好な景観の形成に関し、相互に協力しなければならない。
4 市民は、建築物の建築等もしくは工作物の建設等または土地の区画形質の変更を行おうとするときは、良好な景観の形成に配慮するよう努めなければならない。
(事業者の責務)
第6条 事業者は、第2条の基本理念にのっとり、その事業活動が景観の形成に影響を与えるものであることを認識し、自主的かつ積極的に良好な景観の形成に努めなければならない。
2 事業者は、市が実施する景観の形成に関する施策に協力しなければならない。
第2章 景観計画の策定等
(景観計画)
第7条 市長は、良好な景観の形成を促進するため、法第8条第1項に規定する景観計画(以下「景観計画」という。)を策定するものとする。
(ゾーンと軸の指定)
第8条 市長は、法第8条第2項第1号に規定する景観計画区域(以下「景観計画区域」という。)の区域において、地域の特性を生かした良好な景観の形成を図るために、区域として次に掲げるゾーンまたは軸を指定するものとする。
(1) 中心商業地ゾーン
(2) 一般市街地ゾーン
(3) 工業地ゾーン
(4) 湖岸景観ゾーン
(5) 田園景観ゾーン
(6) 沿道景観軸
(7) 中山道軸
(8) 河川景観軸
(景観計画への適合)
第9条 市は、建築物の建築等または工作物の建設等を行うに当たっては、当該建築物または工作物を景観計画に適合させなければならない。
2 建築物の建築等または工作物の建設等を行う者は、当該建築物または工作物を景観計画に適合させるように努めなければならない。
(景観計画の提案団体)
第10条 法第11条第2項の規定により条例で定める団体は、まちづくりの推進を図る活動を行う団体で規則で定める要件を満たすものとする。
第3章 景観法に基づく行為の届出等
(景観計画区域内における行為の届出)
第11条 法第16条第1項第4号の規定による良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれのある行為として景観計画に従い条例で定める行為は、湖岸景観ゾーンおよび中山道軸内における次に掲げる行為とする。
(1) 木竹の伐採(景観法施行令(平成16年政令第398号)第4条第1項第2号に規定するもののうち、伐採にかかるもの)
(2) 屋外における物件の堆積(景観法施行令第4条第1項第4号に規定するもの)
(公表)
第12条 市長は、法第16条第3項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。
2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該勧告を受けた者に対し、弁明の機会を付与しなければならない。
3 市長は、第1項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、守山市都市計画審議会条例(昭和44年条例第26号)に規定する守山市景観審議会(以下「景観審議会」という。)の意見を聴かなければならない。この場合において、市長は、前項の弁明の内容を景観審議会に報告しなければならない。
(令元条例41・一部改正)
(景観計画区域内における行為の届出および勧告等の適用除外)
第13条 法第16条第7項第11号に規定する条例で定める行為は、次に掲げるゾーンおよび軸ごとに、それぞれ定める行為とする。
(1) 湖岸景観ゾーンおよび中山道軸
ア 建築物の新築、増築、改築または移転で、当該建築物の延べ床面積(増築にあっては、増築後の延べ床面積。以下同じ。)が10平方メートル以下で、かつ、高さ(増築にあっては、増築後の高さ。以下同じ。)が5メートル以下のもの
イ 建築物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更で、その面積の合計が10平方メートル以下のもの
ウ 建築物の屋根材または外壁材として、一体で設置する太陽光発電設備のモジュール面積の総合計が10平方メートル以下のもの
エ 工作物(垣(生垣を除く。)、さく、へい、擁壁その他これらに類するもの、自動車車庫の用途に供するものおよび太陽光発電設備を除く。)の新設、増築、改築または移転で、高さが5メートル以下のもの
オ 工作物(垣(生垣を除く。)、さく、へいおよび擁壁その他これらに類するもの)の新設、増築、改築または移転で、高さが1.5メートル以下で、かつ、長さが10メートル以下のもの
カ 工作物(自動車車庫の用途に供するもの)の新設、増築、改築または移転で、地上段数2未満のもの
キ 工作物(太陽光発電設備)の新設、増築、改築または移転で、高さが5メートル以下で、かつ、モジュール面積の合計が50平方メートル以下のもの
ク 工作物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更
ケ 第11条第1項第1号に規定するもののうち、高さが5メートル以下のもの
コ 第11条第1項第2号に規定するもののうち、高さが1.5メートル以下で、かつ、面積が100平方メートル以下のもの、または堆積する期間が30日間以内のもの
サ 都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第12項に規定する開発行為
シ 前アからサに掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれがないもので規則に定める行為
(2) 沿道景観軸
ア 建築物の新築、増築、改築または移転で、当該建築物の延べ床面積が10平方メートル以下で、かつ、高さが5メートル以下のもの
イ 建築物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更で、次に掲げる要件をすべて満たすもの、または、修繕等の行為部分の面積が総外壁面積の2分の1以下のもの
(ア) 延べ床面積が1,000平方メートル以下の建築物
(イ) 高さが13メートル未満の建築物
(ウ) 4階建て未満の建築物
ウ 建築物の屋根材または外壁材として、一体で設置する太陽光発電設備のモジュール面積の総合計が50平方メートル以下のもの
エ 工作物(自動車車庫の用途に供するものおよび太陽光発電設備を除く。)の新設、増築、改築または移転で、高さが13メートル未満のもの
オ 工作物(自動車車庫の用途に供するもの)の新設、増築、改築または移転で、地上段数2未満のもの
カ 工作物(太陽光発電設備)の新設、増築、改築または移転で、高さが5メートル以下で、かつ、モジュール面積の合計が50平方メートル以下のもの
キ 工作物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更
ク 前号サに規定する開発行為
ケ 前アからクに掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれがないもので規則に定める行為
(3) 田園景観ゾーンおよび河川景観軸
ア 建築物の新築、増築、改築または移転で、次に掲げる要件をすべて満たすもの
(ア) 延べ床面積が1,000平方メートル以下の建築物
(イ) 高さが13メートル未満の建築物
(ウ) 4階建て未満の建築物
ウ 建築物の屋根材または外壁材として、一体で設置する太陽光発電設備のモジュール面積の総合計が50平方メートル以下のもの
エ 工作物(自動車車庫の用途に供するものおよび太陽光発電設備を除く。)の新設、増築、改築または移転で、高さが13メートル未満のもの
オ 工作物(自動車車庫の用途に供するもの)の新設、増築、改築または移転で、地上段数2未満のもの
カ 工作物(太陽光発電設備)の新設、増築、改築または移転で、高さが5メートル以下で、かつ、モジュール面積の合計が50平方メートル以下のもの
キ 工作物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更
ク 第1号サに規定する開発行為
ケ 前アからクに掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれがないもので規則に定める行為
(4) 中心商業地ゾーンおよび一般市街地ゾーン
ア 建築物の新築、増築、改築または移転で、次に掲げる要件をすべて満たすもの
(ア) 延べ床面積が1,000平方メートル以下の建築物
(イ) 高さが13メートル未満の建築物
(ウ) 4階建て未満の建築物
ウ 建築物の屋根材または外壁材として、一体で設置する太陽光発電設備のモジュール面積の総合計が300平方メートル以下のもの
エ 工作物(自動車車庫の用途に供するものおよび太陽光発電設備を除く。)の新設、増築、改築または移転で、高さが13メートル未満のもの
オ 工作物(自動車車庫の用途に供するもの)の新設、増築、改築または移転で、地上段数2未満のもの
カ 工作物(太陽光発電設備)の新設、増築、改築または移転で、高さが5メートル以下で、かつ、モジュール面積の合計が300平方メートル以下のもの
キ 工作物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更
ク 第1号サに規定する開発行為
ケ 前アからクに掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれがないもので規則に定める行為
(5) 工業地ゾーン
ア 建築物の新築、増築、改築または移転で、次に掲げる要件をすべて満たすもの
(ア) 延べ床面積が1,000平方メートル以下の建築物
(イ) 高さが13メートル未満の建築物
(ウ) 4階建て未満の建築物
ウ 建築物の屋根材または外壁材として、一体で設置する太陽光発電設備のモジュール面積の総合計が1,000平方メートル以下のもの
エ 工作物(自動車車庫の用途に供するものおよび太陽光発電設備を除く。)の新設、増築、改築または移転で、高さが13メートル未満のもの
オ 工作物(自動車車庫の用途に供するもの)の新設、増築、改築または移転で、地上段数2未満のもの
カ 工作物(太陽光発電設備)の新設、増築、改築または移転で、高さが5メートル以下で、かつ、モジュール面積の合計が1,000平方メートル以下のもの
キ 工作物の外観を変更することとなる修繕もしくは模様替または色彩の変更
ク 第1号サに規定する開発行為
ケ 前アからクに掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれがないもので規則に定める行為
(令元条例41・全改)
(特定届出対象行為)
第14条 法第17条第1項に規定する条例で定める特定届出対象行為は、法第16条第1項第1号および第2号に掲げるものとする。
(変更命令等の手続)
第15条 市長は、法第17条第1項本文の規定により必要な措置をとることを命じようとするときは、あらかじめ、弁明の機会を付与しなければならない。
2 市長は、法第17条第1項本文の規定により必要な措置をとることを命じようとするとき、または、同条第5項の規定により原状回復を命じ、もしくはこれに代わるべき必要な措置をとることを命じようとするときは、あらかじめ、景観審議会の意見を聴かなければならない。この場合において、市長は、前項の弁明の内容を景観審議会に報告しなければならない。
(令元条例41・一部改正)
第4章 景観重要建造物および景観重要樹木
(景観重要建造物の指定および解除)
第16条 市長は、法第19条第1項の規定に基づき景観重要建造物の指定をしようとするときは、景観審議会の意見を聴くものとする。
2 市長は、景観重要建造物の指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。
3 法第21条第2項の規定により設置する標識は、良好な景観を妨げず、かつ、公衆の見えやすい場所に設置するものとする。
(令元条例41・一部改正)
(原状回復命令等の手続)
第17条 市長は、法第23条第1項の規定により原状回復を命じ、またはこれに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命じようとするときは、あらかじめ、景観審議会の意見を聴かなければならない。
(令元条例41・一部改正)
(景観重要樹木の指定および解除)
第18条 市長は、法第28条第1項の規定に基づく景観重要樹木の指定をしようとするときは、景観審議会の意見を聴くものとする。
2 市長は、景観重要樹木の指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。
3 法第30条第3項の規定により設置する標識は、良好な景観を妨げず、かつ、公衆の見えやすい場所に設置するものとする。
(令元条例41・一部改正)
(原状回復命令等の手続)
第19条 市長は、法第32条第1項の規定により原状回復を命じ、またはこれに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命じようとするときは、あらかじめ、景観審議会の意見を聴かなければならない。
(令元条例41・一部改正)
第5章 景観アドバイザー等
(景観アドバイザー)
第20条 市長は、本市の良好な景観の形成を推進するため、市民活動の支援、建築物等のデザインおよび色彩についての専門的な助言等を行う景観アドバイザーを設置することができる。
2 景観アドバイザーに関し必要な事項は、市長が別に定める。
(市民との協働の推進)
第21条 市長は、市民および事業者との協働による良好な景観の形成を推進するため、景観に関する情報の収集、事業の企画立案、実施等を行う景観サポーターを設置することができる。
2 景観サポーターに関し必要な事項は、市長が別に定める。
第6章 表彰
(表彰)
第22条 市長は、本市における良好な景観の形成に資する活動を行っている者または団体で、市民意識の高揚を図り、または模範となるものについて、必要があると認めるときは表彰することができる。
第7章 守山市景観審議会
(令元条例41・追加)
(設置)
第23条 市長の附属機関として守山市景観審議会を置く。
2 景観審議会は、この条例の規定によりその権限に属する事項を調査審議するほか、市長の諮問に応じ、景観づくりに関する事項を調査審議するものとする。
3 景観審議会は、景観の形成に関する事項について、市長に意見を述べることができる。
(令元条例41・追加)
(組織等)
第24条 景観審議会は、委員10人以内で組織する。
2 景観審議会の委員は、景観の形成に関し学識経験を有する者その他市長が適当と認める者のうちから市長が委嘱する。
3 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。
4 補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 前各項に定めるもののほか、景観審議会の組織および運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(令元条例41・追加)
第8章 雑則
(令元条例41・旧第7章繰下)
(委任)
第25条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
(令元条例41・旧第23条繰下)
付則
(施行期日)
1 この条例は、平成20年6月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに、現にふるさと滋賀の風景を守り育てる条例(昭和59年滋賀県条例第24号)第10条第1項および第2項、第19条第1項ならびに第24条の規定に基づく届出を行った行為については、第3章の規定は適用しない。
付則(令和元年12月19日条例第41号)
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。
(守山市特別職の職員で非常勤のものの報酬および費用弁償に関する条例の一部改正)
2 守山市特別職の職員で非常勤のものの報酬および費用弁償に関する条例(平成20年条例第11号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(守山市屋外広告物条例の一部改正)
3 守山市屋外広告物条例(平成21年条例第29号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略