○守山市農用地保全条例

平成28年12月15日

条例第37号

(目的)

第1条 この条例は、少子高齢化が進展する農村集落において、農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号。以下「農振法」という。)第8条第1項の規定により定める農業振興地域整備計画のうち、農用地利用計画に定められた農用地区域内の優良な農地の保全および効率的な利用を確保するために土地利用に必要な事項を定め、魅力ある美しい農村づくりの創造を目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 農用地等 農振法第3条に規定する土地をいう。

(2) 農用地保全区域 農業振興地域内において、継続的かつ安定的に農用地等として保全していく区域をいう。

(3) 非農用地予定区域 農業振興地域内において、非農業的な土地需要に計画的かつ適切に対応する区域をいう。

(4) 農用地保全計画 農業振興地域の整備に関する法律施行規則(昭和44年農林省令第45号)第4条の4第1項第26号の2の規定による地域の農業の振興に関する本市の計画をいう。

(5) 開発行為 宅地の造成、土石の採取その他の土地の形質の変更または建築物その他の工作物の新築、改築もしくは増築をいう。

(6) 自治会 農用地保全計画区域内において、地縁に基づき形成された地域的な共同活動を行う団体をいう。

(7) 土地の所有者等 農用地保全計画区域内の土地の所有者またはその土地に関し法律上保護される権原(地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権、抵当権、鉱業権等)を有している者をいう。

(8) 事業者 開発行為を行おうとする者をいう。

(9) 市民 市内に住所を有する者をいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、農用地保全計画を策定することができる。

2 市は、農用地保全計画を策定しようとするときは、市が定めた他の計画等との整合を図らなければならない。

3 市は、農用地保全計画の策定に当たっては、地域住民の合意形成の下、自治会および土地の所有者等の相互の信頼関係に基づき定めなければならない。

4 市は、非農用地予定区域内で開発行為が行われるときは、土地の所有者等および事業者に対し、適切な指導を行わなければならない。

(自治会の役割)

第4条 自治会は、市に農用地保全計画を提案することができる。この場合においては、当該提案にかかる農用地保全計画の素案を添えなければならない。

2 自治会は、農用地保全計画を市に提案する際には、地域住民の合意形成を図るよう努めなければならない。

(土地の所有者等および事業者の責務)

第5条 土地の所有者等は、この条例の目的を達成するために策定する農用地保全計画により土地を適正に管理し利用しなければならない。

2 事業者は、市がこの条例の目的を達成するために行う施策に協力するとともに、良好な農地保全を図る環境の形成に努めなければならない。

(農用地保全計画の内容)

第6条 農用地保全計画は、次に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 計画の対象区域

(2) 農業振興の方向、方策等

(3) 土地利用の方向および次に掲げる位置

 農用地保全区域の位置

 非農用地予定区域の位置

 既存集落等の区域の位置

(4) 非農用地予定区域の状況

(5) 非農用地予定区域内に設置する施設

(6) その他必要な事項

2 前項第1号の対象区域とすることができる地域は、新庄町、服部町、立田町、幸津川町および小浜町からなる中洲学区内の地域とする。

3 農用地保全計画は、町単位を基本とする区域を第1項第1号の対象区域として設定するものとする。

(農用地保全計画の策定)

第7条 市長は、自治会の提案を踏まえて農用地保全計画を策定するものとする。この場合において、市民および土地の所有者等の意見を反映することができるように努めるとともに、あらかじめ守山市農業委員会、農業協同組合、土地改良区その他の関係機関の意見を聴かなければならない。

(農用地保全計画の縦覧および公告)

第8条 市長は、農用地保全計画を定めようとするときは、その旨を公告し、当該農用地保全計画の案を当該公告の日から起算して30日間縦覧に供さなければならない。

2 市民および当該農用地保全計画に係る土地の所有者等は、前項の規定による公告があったときは、同項に規定する縦覧期間の満了の日までに、縦覧に供された農用地保全計画の案について、市長に書面をもって意見書を提出することができる。

3 市長は、農用地保全計画を定めたときは、遅滞なくこれを公告しなければならない。

(農用地保全計画の変更)

第9条 市長は、農用地保全計画が経済情勢の変動その他情勢の推移により変更の必要が生じたときは、当該農用地保全計画を変更することができる。

2 前項に規定する農用地保全計画の変更の手続については、前2条の規定を準用する。

(事前協議)

第10条 事業者は、非農用地予定区域において開発行為を行おうとするときは、事前に規則に定めるところにより、市長に農用地保全に関する開発行為協議書を提出しなければならない。

2 前項の規定は、農振法第15条の2第1項第1号から第7号までに定める行為については適用しない。

(協議書に対する意見)

第11条 市長は、前条の規定による農用地保全に関する開発行為協議書の提出があったときは、事業者に対し、この条例の目的を達成するために必要な範囲において意見を述べることができる。

2 事業者は、前項の意見の内容を尊重した開発行為となるように努めなければならない。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(検討)

2 市長は、この条例の施行後5年を目途に、この条例の施行の状況について市内農用地の利用状況、人口動態等の観点から検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

守山市農用地保全条例

平成28年12月15日 条例第37号

(平成28年12月15日施行)