(趣旨)

第1条　この規則は、野洲川―3地区基幹水利施設管理条例(平成9年条例第15号。以下「条例」という。)に基づき、国営野洲川沿岸土地改良事業によって改修された石部頭首工(頭首工、取水施設、電気設備その他附帯施設を含む。以下「頭首工」という。)の維持、操作その他の管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(管理者の業務)

第2条　市長は、条例第6条の規定に基づき、石部頭首工管理責任者(以下「管理責任者」という。)を置き、この規則の定めるところにより頭首工の管理を行うものとする。

(異例の措置)

第3条　管理責任者は、この規則に定めのない事項を措置しようとする場合は、あらかじめ市長の承認を得なければならない。ただし、非常事態の発生により緊急に措置を要するものについては、この限りではない。

(計画取水位および制限水位)

第4条　計画取水位は、頭首工の水位で標高116.35メートルとする。

(水位の基準)

第5条　頭首工における水位は、頭首工上流に設置された自記水位計の示度によるものとする。

(かんがい期間)

第6条　毎年4月21日から9月30日までの期間をかんがい期間とする。

(取水)

第7条　管理責任者は、かんがい期間において、気象、水象およびかんがいの状況を考慮しつつ受益地の必要な水量を取水するものとする。

(計画取水量)

第8条　頭首工地点からのかんがい用水の取水量は、次の表に掲げる区分に応じ、同表に掲げる量を基準とする。

(取水時のゲートの操作)

第9条　管理責任者は、かんがい用水の取水を行う場合は、頭首工の水位および取水量に応じて頭首工ゲートおよび取水ゲートの開度を調節して行うものとする。

(取水量の測定)

第10条　管理責任者は、取水量の測定は、取入路(導水路)内に設置された自記水位計の示度に基づいて行うものとする。

(放流の原則)

第11条　頭首工からの放流は、次の各号のいずれかに該当する場合に限り行うことができるものとする。

(頭首工からの放流)

第12条　頭首工からの放流は、次に定めるところにより行うものとする。

(放流の開始および放流量の増減の方法)

第13条　頭首工からの放流は下流の水位に急激な変動を生じないようにしなければならない。

(頭首工ゲートの操作の方法等)

第14条　頭首工のゲートを構成する個々のゲートは左岸に最も近いものから右岸に向かって順次「左岸土砂吐ゲート」、「第1号洪水吐ゲート」、「第2号洪水吐ゲート」、「第3号洪水吐ゲート」、「第4号洪水吐ゲート」および「右岸土砂吐ゲート」という。

(魚道の放流)

第15条　頭首工附帯の魚道調節門からは、合計毎秒0.25立方メートルまたは上流からの流入量のどちらか小さい量以上の水量を常時放流するものとする。

(点検および整備)

第16条　管理責任者は頭首工、ゲート等を操作するために必要な機械器具の点検および整備を行うものとし、特にゲートおよび予備電源整備については適時運転を行わなければならない。

(監視)

第17条　管理責任者は、頭首工およびその周辺について常に監視を行い、その維持管理および保全に支障を及ぼす行為の取締りならびに危険防止に努めなければならない。

(第1洪水警戒体制)

第18条　管理責任者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、第1洪水警戒体制をとらなければならない。

(第2洪水警戒体制)

第19条　管理責任者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、第2洪水警戒体制をとらなければならない。

(洪水警戒体制時の措置)

第20条　管理者は、前条の規定により第2洪水警戒体制をとった場合は、職員を呼集してそれぞれ担当部署に配置し、次の各号に掲げる措置をとらなければならない。

(放流の際の関係機関に対する通知)

第21条　頭首工により貯留された流水を放流するときは、別表第1に掲げる関係機関に対しその開閉の少なくとも約1時間前に操作の日時、放流量および上昇する下流水位の見込み等を通知するものとする。

(放流の際の一般周知させるための措置)

第22条　前条の規定を一般にも周知させるための措置として、頭首工地点から500メートル下流地点までの野洲川の区間および河川測標7.2キロメートル地点の落差工付近について警告をしなければならない。

(放流の安全の確認)

第23条　管理責任者は、洪水吐ゲートまたは土砂吐ゲートを操作して頭首工ゲートからの放流量を増加させる場合は、あらかじめ下流の安全を確認しなければならない。

(洪水警戒体制の解除)

第24条　管理者は、頭首工の水位がゲートを全て倒伏している状態で標高113.60メートル以下となり、ふたたび増水のおそれがないと認められた場合は、洪水警戒体制を解除するものとする。

(かんばつ時の措置)

第25条　管理責任者は、かんがい期間において、頭首工の水位が標高114.85メートル以下に低下するおそれがある場合は、取水状況を市長に報告し、その指示により措置するものとする。

(頭首工の操作に関する記録の作成)

第26条　頭首工のゲートを操作した場合は、次の各号に掲げる事項を記録しなければならない。

(管理日誌)

第27条　管理責任者は、管理日誌を備え、次の各号に掲げる事項について記録しなければならない。

(異常かつ重大な状態に関する報告)

第28条　管理責任者は、洪水、暴風雨、地震その他の原因により頭首工に関する異常かつ重大な状態が発見されたときは、直ちに応急の措置をするとともに、別表第1に掲げる関係機関に対しその旨を報告しなければならない。